「ミッキーはどうして腎臓病になってしまったんだろう?」
腎臓病と診断されてからの1か月、皮下補液や投薬、食事の工夫など、できることは全部やってきました。それでも、ずっと頭の片隅でぐるぐる回っている後悔があります。
今日はその気持ちについて、少しだけ書かせてください。ただ暗い話をしたいわけではありませんし「ワクチン接種が悪だ!」と言いたいわけでもありません。
今ネコちゃんと暮らしている方、これから飼うかもしれない方、そしてネコ好きな皆さんに「こんなケースもあるんだ」と知ってもらえたら嬉しいです。
ワクチン接種の後悔
ワクチンには「リスク」と「ベネフィット」がある――これはコロナ禍で私たちもよく学びましたよね。もちろん猫にも当てはまります。
ミッキーは10歳までほとんど病気知らずの健康優良児。年に一度だけ、血液検査とワクチン接種のために病院へ行くのが恒例行事でした。今年もいつも通り、3月にこの2つをセットで実施。
でも、ここで大きな落とし穴が…。血液検査の結果が出る前に、ワクチンを打ってしまったのです。
時系列で振り返ると…
【3月下旬】
同じ日に血液検査&ワクチン接種(例年通り)
【4月中旬】
血液検査の結果が届く。クレアチニン2.22mg(腎臓病ステージ2と判明)
【4月下旬】
食欲不振で病院へ駆け込み。クレアチニン5.06mg(腎臓病ステージ4に進行)
つまり、ワクチンを打った時点で、すでに腎臓病ステージ2だったことに後から気づいたのです。その後、わずか1か月でステージ4に進行…。
「ワクチンが悪化の引き金だったのでは?」と、どうしても思わずにはいられませんでした。
先生に尋ねてみて
思いきって新しい先生にこの疑問をぶつけてみると、答えは「ノー」でした。ワクチンが悪化の原因とは考えにくい、とのこと。(ミッキーは先日転院したところなので今は”新しい先生”です)
猫の腎臓病は年齢や遺伝、他の病気など、いろんな要素が絡み合って起こるそうです。そしてワクチンには、重篤な感染などから命を守る大切な役割があります。
実際にワクチンが関係していたかどうかは確かめようがありません。でも、先生の言葉に納得しようと努めても、「もしもあの時…」という気持ちは、やっぱり簡単には消えませんし、過去には戻れません。悲しいけれど、それが現実です。(※自分なりに調べた内容を下で説明します)
これからのためにお伝えしたいこと
もし過去に戻れるなら、間違いなくこうします。
――「血液検査の結果を見てから、ワクチン接種をするかどうか相談する」――これだけはお伝えしたいポイントです。
この先、この後悔は絶対に消えません。でも、今できることは、ミッキーの病気に寄り添い、一緒に過ごす毎日を大切にすること。今日もミッキーは元気にウロウロ、おもちゃで遊び、足にスリスリしてくれます。
飼い主として、このかけがえのない時間を守っていきたい。
この経験が、同じような後悔をする方が少しでも減るきっかけになりますように――。
<※猫のワクチン接種について調べたこと>
今回、ミッキーが接種したワクチンは「ノビバックTRICAT」という3種混合ワクチンです。ワクチンの接種間隔として、WSAVA(世界小動物獣医師会)のガイドラインでは以下のような記載がありました。(3種とは「猫ウイルス性鼻気管炎」「猫カリシウイルス感染症」「猫汎白血球減少症」が対象)
**ガイドラインより**
・子猫の間は数回にわたって接種(16週以上になるまで3回程度)
・その後は“3年以上”ごとに1回(子猫の間に着実に免疫を獲得できている場合)
・屋外へおでかけする猫は、猫白血病ウイルス感染症を加えた4種、猫クラミジア感染症を加えた5種、猫免疫不全ウイルス感染症(猫エイズ)単体ワクチンなどの検討が必要
・持病がある、高齢である、過去にアレルギーが出てしまった、など心配な場合は、抗体がどのくらい残っているか調べる抗体価検査という選択もあり
…難しい記載はすべてハショッてますが、こんな感じでした。
ミッキーに照らし合わせて考えると、ワクチン接種を毎年行う必要はなかった(3年以上あける)、そして持病(腎臓病ステージ2)があり、高齢である(10歳)ことから、慎重に対応すべきだったと思います。
(ミッキー、足がしびれてきました…。そろそろ動いてもらっていいですか?)

コメント
ワクチンは飼い主としてその時の最善でやってきたことやし、
そのおかげでミキちゃんは他の病気から守られてきたんよ。
今いろいろ調べて情報提供してくれてることも、他の飼い主さんにとってどれだけ力になることか・・・
だからこれ以上後悔しないで。
ミッキーの回復を信じていこう!
そらさん、温かいコメントありがとうございます。…泣きそうになりました。今回、この内容を綴ることによって私自身も気持ちの整理になったと思います。おっしゃる通り、ミッキーの回復を信じて進んでいきたいと思います。
そうなんだ、、(°_°)
動物病院の先生が情報をアップデートできていないのか、いやいや、一年に一回は病院にきてワクチン接種する方が健康診断にもなるしいいんだっていう考えなのかはわからないけど
飼い主さんの選択肢としてWSAVA(世界小動物獣医師会)のガイドラインがもっと世の中に広まって欲しいと思ったよ
↓↓でアクセス増えたりするのかな?
#WSAVA(世界小動物獣医師会)#ガイドライン#犬猫ワクチン
こりんさん、コメントありがとうございます。
わたしも、このガイドラインを知っていれば…と残念でなりません。動物病院の先生は、ネコ専門病院の中で、数百、数千(数万?)の子たちを診てきているでしょうし、ハッキリとしたエビデンスがないことを軽々しく言えない立場でもあるのかな?と自分なりには解釈しています。ただ、わたしにとっては目の前にいるミッキーだけを見ている訳で…この子の状態がすべてなんですよね。
ハッシュタグありがとうございます。ガイドラインがもっと広まりますように。